2008年 11月 29日
蛾をすてる |
写真を撮って・・・・という話になったのだが
一体、どうすればいい料理の写真が撮れるんだ??
ということで俺は滅茶苦茶考えていた。
写真というのは顔であるからチョットいい写真とか
雰囲気あるっぽい写真ではその本質を伝える役割は担えない。
「う~む一体どうすればええねん??
今のままの俺ではでけん・・・・・
そんな事を写真を撮る店のご飯を食べながら頭を抱えて
考えていると、目の前にひらひらと二センチぐらいの蛾が飛んでいた。
掃除にかけては普通の店の十倍ぐらいこだわりのあるその店内で
蛾が飛んでいる状況を
「珍しいこともあるものだな・・・・・」
と思ってながめていると、あろうことかそいつは俺の味噌汁にポチャってしまった。
味噌汁に蛾が入ったぐらいでひるむ俺ではないが、当然すぐに蛾を取り出した。
一瞬、殺そうかな?と思ったけど可哀相なので店の外に逃がすことにして
さぁ蛾も捨てたことやし、もっかい食べよ。」
と一人事をつぶやいて食事に戻った瞬間思う事があった。
「ん?もしかして蛾(我)を捨てろってことなのか?」
とふと思ったが、漠然すぎて分からない。
ただ、俺は一瞬、「殺そう」と思ったが「捨てた」ことに何かあるような気がした。
そして今日、さる神社にいるおかんの知り合いに会う機会があった。
といってもその人がどうという訳ではない、おかんはその人に相談事があったのだが
別に俺の方は無い、ただなんとなくついて行くことになった。
そこに行くと先客が来ていて俺とおかんは待っていたのやけど、その時に
急に「ちょっと誰か虫が大丈夫な人来てください!」とその人が言っていたので
当然、大丈夫な俺が行ってみると何故かコタツ布団の裏側にでかい蛾がついていた。
なんなく捕まえると捕まえたと同時にその人が言った。
「殺さないで捨てて下さい。」
神社の人だから殺生を嫌ってそういったのやろうけど、俺はその時
「あ、またこれか。」とちょっと前のことを思い出した。
まぁどっちも無いとは言わないがまぁまぁ珍しい状況である。
ただ俺は偶然だろうが、なんだろうがなんとなく
「我を殺さず捨てる。」
というフレーズが非常に気になってしまったのである。
殺すと捨てるは似ているが確かに何か違う。
その差異はいまのところ俺にはわからないけれど
そこに何か物事の本質の妙(みょう)がある気がした。
無理に理屈をこねて分かった気になる気は無い、ただそれが
自分にスッと入ってくる日を待っている。
by CoCoschKa
| 2008-11-29 06:38
| ココシュカのつぶやき